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そこまでつくるっていうことが、意外と知られていなかった!?

杉浦:家は買うものではなく、つくるものだということを、イベントや本の出版などを通じて世の中に伝えていきたいというのが、このグループの結成のきっかけでしたが、実際、活動をはじめてみると、家は選んで買うものだと認識している人が思った以上に多かった。もっと家をつくることを楽しんでもいいんじゃないか。ちょっともったいないなっていう気がしたわけですね。

石井:そう、そもそも、その「つくる」っていうことが、実際にわれわれ建築家がしているように、細かくひとつひとつをていねいにつくっていくということが、ほとんど知られていない。実際、自分のことをよく知っている友人なんかと話していても「そこまでつくるんだ」って感じで、これは知ってもらうアクションが必要だなと。選んで買うようなハウスメーカーの家づくりもあっていいと思うけれど、それ以外の選択肢として建築家の家づくりがもう少し普通に知られているべきじゃないかと。

都留:私もホームページとかで問い合わせをいただいたお客さんに、どこで自分のことを知ったのかってお聞きしたりするんですけど、「たまたまお友達が建築家に家を依頼して、それを見たり聞いたりしていたから」なんておっしゃることもあって、じゃあ、それがなかったら来なかったんだなって。つまり、私たちの仕事の受注って、ものすごく偶然だけで成り立っているのかなあと、改めて思ってしまうんですね。

長谷部:だからわれわれ建築家の家づくりとはどういうものか?世間がイメージしているものよりも、もっともっと自由な家づくりがあるんだっていうことを知ってもらいたいというのが、このグループの根本にあるわけですよね。

村田:われわれのありのままの姿を、知ってもらうために、自ら外へ出て行って活動する。そうして、ひとりでも多くの人に「家をつくる」素晴らしさをわかってもらい、人生が豊かになりような家を建ててもらいたいですよね。

都留:建築って、ちゃんと建てて、ちゃんとメンテナンスしていけば100年以上持つ。つまりそこで暮らす人の寿命以上持つわけで、だからそうなると、お客さまの要望を取り入れるだけではなく、人間の喜びとは?とか、地球にどういうものがこれから建っていけばいいのかとか、そういう大きなものにつながっていくようなことも一生懸命考えていたりもする。そういうところも知ってもらいたいですね。

たとえばリビングってなんだろう?

杉浦:一般の方の家づくりのイメージって、ハウスメーカーさんの広告とかテレビCMとか住宅展示場のイメージが大きいんでしょうね。だから、家づくりのイメージも、リビングがあって、和室があってみたいな、間取りに家族の暮らしをあわせていくみたいな感じですね。

石井:そもそもリビングっていう言葉がどうなんだろう。わける必要がない。本当はどこでもリビングであるべきですよね。

都留:それが今、テレビがあるところがリビングみたいになっている。テレビ室みたいな。

村田:で、そこにはソファがあるみたいな。

都留:リビングもそうだし、子ども部屋は子ども部屋らしくしましょう、寝室は寝室らしくしましょうっていう発想になると、どうしても家が小割りになっていってしまいますよね。そうではなくて、まず、家全体が同じように気持ちよくいられる場所にしたい。そこからはじめていくのが建築家の家づくりっていえるかもしれません。

石井:そうそう、ここだけがリビングですよっていう感覚がない。建築家側からすると、どこでも心地よくくつろげる家をつくりたいわけですからね。

杉浦:家を部屋ありきでつくっていくと、子ども部屋が南側にあって、子どもが成長して出て行ってしまうと、けっきょく、家の一番いい場所が物置になってしまっているみたいな、そんな家がいっぱいある。それをわれわれがリフォームしていたりするという変な循環があったりします…(笑)。

建築家のひとり歩きしたイメージもある?

村田:家をつくる魅力をもっと知っていただきたいということもありますが、建築家のイメージがひとり歩きしているようなところもありますよね。まあ、いろんなタイプの建築家がいるのでひとくくりにはできませんが。

杉浦:建築家っていうと、なにか自分の価値観や美意識を押し付けて勝手につくっちゃうみたいな、誤解されたイメージがありますよね。

村田:だから近寄りがたいような、敷居が高いような、そんなイメージがひとり歩きしちゃている…

石井:ひとくくりにできないから、わかりにくいんですよ。それぞれのスタンスがあるわけで、たとえば町医者的な建築家もいれば、カウンセラー的な建築家もいる。でも、家をつくるにあたって、ひとつひとつをていねいにつくり上げていくというところはみんな一緒。われわれが毎年開催している「家をつくろう展」も、そこを知ってもらいたいという思いからはじめたわけですからね。建築家って、ここまで細かくていねいにやっているんだと、なによりも感じてもらいたい。

杉浦:建築家と建てた家はハウスメーカーで建てた家と違ってやっぱり個性的で、だけどそれは価値観を押し付けたわけではなく、そこにいたるまでは施主さんと何度も打ち合わせしているわけですからね。模型をつくっていろいろなことを検証したり、それを施主さんと共有して、ひとつひとつを進めていく。それがまた建築家との家づくりの魅力ですからね。

石井:そう、ものすごい数の打ち合わせや、検証を積み重ねて、ようやく着工してからだって、変更があったりするみたいな、そういうことは僕らからしてみると当たり前なんだけど、世間にはそういうところは知られていない。なんか建築家が感性のままに勝手につくっているみたいな誤解があるわけですね。僕らにしてみれば当たり前のことなんだけど、それをあえて世間に知ってもらうために発信していくことが必要なんですよ。

村田:だから、そうやってつくっていった家だからこそ、施主さんの喜びも大きい。完成した時の感動もひとしおなわけです。そのよろこびを、伝えていくことがこの「家をつくろう会議」の使命でもあるわけですね。

杉浦:そう、ハウスメーカーさんや工務店さんの家づくりと違うところは、そういったプロセスも違うんですよ、と。

もう、打ち合わせできないんだ…という寂しがる声も(笑)

石井:共感しあうことが重要ですよね。僕は共感をしあって、それを自分のフィルターの中で完成させていくという感覚が強いから、施主さんのご要望すべてをそのまま取り込まないほうがいい場合もあるわけです。だから、そういうところを、こういう違う取込み方もあるとか、ちゃんと説明して形で見せて、共感してもらうというところが、僕の役割であると思っています。ニーズ通りにつくるといい家ができあがるというものでもない。それを納得してもらい、お互いよさを共感したうえで家をつくっていく。そこにきちんともっていかなければならないと思います。

都留:たとえば「テイスト」とか「何とか風」とかってわかりやすい。私にも白いものが多いとかテイストみたいなものはあるんですけど、こういうテイストしかやりませんっていうのではなくって、どんな世界観をつくるのかということがまずあって、その時その時違ってくるっということを一生懸命説明していますね。

石井:テイストではない、なにかなんだよね。その空間に対しての光のあり方だとか、その空間に対して思い描いているさまざまなこと。でもそれはテイストみたいに固定したものではない。その街、周辺との関係性だったり、そういったものによって変わってくるわけで。

都留:だからそういう意味では、施主さんがこういうテイストがいい、こういう色が好きですといったら、それをまずは受け入れる。受け入れた上で、もう少し大きく、自分が表現できることを、たとえば窓の大きさとか、そこからなにが見えるようにするとか、なにとなにを関係させて空間をつくっていくかとか、そういう骨格的なところに責任をもつことが私たちの役割でもありますね。

長谷部:空間に責任をもつってことですよね。責任をもって粘り強く最後までやっていく。

都留:施主さんの要望と建築家としてのこちらの意図がわかれても、しっかり説明すれば、するっとわかってもらえることもある。だからこそ責任が大切で、まずこちらの立場で本当にいいと思える解決策をいかに見出すかというところがいちばん大切なことですよね。

石井:そう、意見がわかれるっていうよりは、そこが見えていないだけなんだよね。

長谷部:そうやってね、共感や納得といったことで施主さんと一緒になにか乗り越えていくことで、最初のプランよりも、もっといいものができる。だからこそ、そうやってできた家は生涯ずっと大好きでいられる家であり続けるわけですからね。

都留:そういうところが楽しくて、竣工すると、「もう打ち合わせできないんだ…」って寂しがる施主さんもいましたね。その施主さんに、うちの設計事例としてご協力いただいて、これから家づくりを検討されるお客さんをお連れすると、「これからまたあの発展を楽しめるんですね、いいなあ」と、うらやましそうにされる(笑)

やっぱり家はつくらなければ、もったいない。

杉浦:結論としては、やっぱり家はつくったほうがいいですよ、ということですね。建ったときのよろこびが違うし、やっぱりこだわったからこそのいいものがあるなぁって思えるところがたくさんあります。暮らしやすさや、空間の居心地とか。

村田:家を建てるにはものすごくお金がかかるわけですから、そこで変に妥協して、そこそこ無難な家を建てるというのは、思えばもったいないことですよね。ずっと暮らしていく場所ですからね。

長谷部:建築家との家づくりが今ひとつわかりにくいのは、建築家それぞれによっていろいろ個性があるわけで、だからこそ奥深い。ハウスメーカーのように展示場で見て、選んで建てるのとはまったく逆で、施主さんの生き方や、価値観にあわせて家をつくるのが、建築家との家づくりということがいえると思います。この座談会記事を読んでいただいて、家づくりにそういう選択肢があるということを知っていただいて、そこに価値や可能性を感じてもらえればうれしいですね。

私たち家をつくろう会議では、建築家との家づくりを疑似体験できる「家をつくろう展」を年に1回開催しています。最新情報はホームページや公式facebookでチェックできます。facebookアカウントをお持ちの方はぜひ「いいね!」を押していただければ最新情報がチェックできます。

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